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2025年9月(令和7年)
9月中旬の小石川植物園、ようやく彼岸花が咲き始める …… 2025.9.15
 9月中旬の敬老の日に小石川植物園を訪れてきました。7月から続いていた酷暑がなかなか収まらないのですが、家の中で連日エアコン下でじっとしているのも耐え難いものがあります。この日は少しだけ気温が下がりそうでしたので、開園早々に短時間だけ急いでひと回りしてきました。園内は人もまばらで全体的には夏の雰囲気でしたが、季節の風物詩のヒガンバナ(彼岸花)が少しづつ咲き始めていました。
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 9月中旬の小石川植物園の風景

ヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属、別名:曼珠沙華)の群生地の一角で、真っ赤な花が少しだけ咲いていました。例年ちょうど秋の彼岸の時期に満開になって咲き広がりますので、こんな感じかとも思いますが、長引いた猛暑のせいで咲き具合が少し後れているようです。

群生地のヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)の多くの株はまだ茎がツンツンの状態でした。9月中には満開になると思われます。

園入口近くに生えるオオモクゲンジ(大木欒子;ムクロジ科モクゲンジ属、別名:フクロミモクゲンジ(袋実木欒子))。中国原産の落葉高木。高木の樹木全体に黄色の細かい花を盛んに付けていて目を引きます。

オオモクゲンジにはgolden rain tree との英名が付いています。園の外側の路面にも花が降り注ぎ、黄金色のオガクズを敷き詰めたようになっています。

中国原産の落葉低木のムクゲ(木槿;アオイ科フヨウ属)。夏の代表的な花木で花期が長く、風雅で落ち着いた雰囲気で夏中咲き続けます。林の中でまだ咲いていました。

中国原産の落葉高木イチョウ(イチョウ科イチョウ属)の木枝を見ると沢山の青い実が付いていました。やがて実が熟し、地面に落下します。この実は臭いにおいを放ちますが、臭いにめげず殻を破ると、中から美味しい銀杏が取れます。

ハタザオキキョウ(旗竿桔梗;キキョウ科ホタルブクロ属)を日本庭園の池の周りで見かけました。旗竿のようなまっすぐな茎にうす紫色の小さな花が連綿と付いています。ヨーロッパ原産の宿根草でわが国へは園芸用として渡来したものの、繁殖力が強く各地で野生化しています。

古井戸近くに生えていたヤマザクラ(山桜;バラ科サクラ属サクラ亜属)の古木が倒壊していました。樹木の剪定部分などから雨水が木の内部に侵入し、腐食を早めたようで、数日前に突然倒れたとのことです。

このヤマザクラの2019年12月時点の写真です。見事な紅葉で楽しませてくれていました。植物にも寿命があるとはいえ、今回の倒木は残念なことです。長い間本当に有難うございました。


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